9日の昼食は時間がなかったこともあり、新橋の吉野家だった。
東京での活動拠点、「あのビル」とは反対側にある。
昼食時だったので店は外から一見しても混んでいるのが分かった。
急な階段を昇って2階へ行く。
2階は11席と書いてあったが、見た感じもっと少なく感じた。
幸いにして私の座る場所はあったので早速注文する。
牛丼大盛りとごぼうサラダが私の定番だ。味噌汁やけんちん汁は滅多に飲まない。
商品の多くは荷物用小型エレベーターで階下から送ってくるようだ。
待っている間、好みのごぼうサラダを目の前のケースから取り出す。
その時だ。
ガッシャーン
間抜けなことに私は、そのケースの中でごぼうサラダをひっくり返した。
プラスチック製だと思った器は、私の知らぬ間に何らかの陶器製に変わっていたのだ。
重さが感覚と違うし、ちょっと器に「汗」も出ていたので手を滑らせてしまった。
「いいですよ、そのままで」
店員さんはやさしくそう言い、階下に内線で替えのごぼうサラダを要求する。
私が気恥ずかしい空気で食べ始めた頃にはもうすっかりケースは掃除されていて
何事もなかったようになっていた。
最後、いつものようにジェフグルメカードで支払うとき、小さな声で
「すみませんでした」と私が言うと、店員はにっこり笑って
「お気になさらなくても大丈夫ですよ」と言ってくれた。
金券屋のスタッフと大違いだと感じるのは私だけだろうか?