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回転力と待ったなし

僕らはよく、「お金を回す」と言います。

金券ショップに限らず、「在庫」と「販売」のある全ての業種は、
「仕入れ」→「販売」→「仕入れ」…という無限のループがありますよね。
単純な話、このサイクルをどんどん早くしていけば儲けが増えるしくみなワケで。
私も社長から3日にいっぺんぐらい言われています。
「お金と商品を、もっと回せ」と。

分かってんですけどねえ…そんなに都合よくグルグルグルグル資金は回ってくれません。
ここがバイヤーの腕の見せ所なんですが…うーん閑散期はキツーイ。

他の業種は普通、仕入れてから代金を収めるのに、いくばくかの猶予があると聞きます。
(末締め翌月25日払いとか)
実際、私の前々職「ファミコンのバイヤー」時もそうでした。
(正確には「そうだったような気がします」です。なんせ大昔の話なので)

でも現在、我ら金券ショップにあるのは「いつもニコニコ現金払い」のみ。
「待った」なんか一瞬もありません。
絶対「現金と商品の同時交換」しか許されません。
商品券も、切手も、外貨に至るまで「同時交換」です。
そういえば返品も交換もできません(キビしい~)。
商品がお金になるまで、ちょっと待ってくれても良さそうなもんなのに。

でも逆に、「先にお金渡して、商品後日到着」もあんまりありません。
少なくとも金券ショップ側が先にお金を支払うことは考えにくいです。
よっぽど先方を信頼している時を除いて。

結局、「自転車操業」なんですよね~我らの業界は。
資金力のある同業者様が聞いたら、
「そんなのてめえらのトコだけだろ」とか言われそうですが。

でも、そんなシビアなこの業界でも、「代金振込んだのに商品が来ない」なんて
「大原則」を直球で無視した大失敗がたびたび起こっています。

他の同業者様が後で聞いたら「アホやなあ」の一言で片付けられてしまうんですけど。
当事者はたまったもんじゃないですよね。

お金は返ってこない、商品は入ってこない、おまけに同業者からアホ呼ばわり。

偽造品も盗難品も強盗にも気をつけなきゃいけない我らの業界。
そして粗利は雀の涙…。
うっうっうっ、これが飲まずにいられるかってんだあ~
(ちなみ私はほとんど飲めません)。

お金が集まるところには、必ず罠が潜んでいると見ててちょうどいいみたいです。
皆様もくれぐれもお気をつけを。

by kinkenya-kobutu | 2006-10-21 08:48 | 古物商としての葛藤 | Comments(0)