儲けより優先したいコト
昨晩は古巣会議の後、古巣スタッフの一人と久しぶりに飲みました。
「日々反省、日々葛藤」とストイックな事を言うかつての部下に、
以前の自分を重ね合わせつつ、私が言ったのが
「もう、大金得ようとは思わなくなった」
枯れたのでも飽きたのでも心が折れたのでもない。
そりゃあお金は無いよりあった方が断然いい。
社員2名パート1名を雇用する身としては、「儲けなくてもいいんだ」
なんて言ったらスタッフにブッ飛ばされる(マジで)。
勿論、そういう意味ではありません。
商いとして、会社としての利潤は追求していきます。
ただ、私が「大金持ちになりたい」という欲で商売をするつもりが
一切無くなったというだけ。
正直、私の器量&私の年齢で素早く大金持ちになるには、
「宝くじに当たる」か「倫理的に悪いことをする」しかないんです。
宝くじはもう何年も買ってないから当たる筈がないし、
己の信念に背いてまで金儲けって必要ですか? と思ってしまう。
そういえば昨日、こんな事がありました。
私がお客様から大量のお品物をお買い取りした際、
スタッフの成約品2重チェックで、かなりの逸品がお品物の中から
でてきたんですよね。査定を行った時の私は完全に気付いてなくて
かなり焦りました。でも、ここからはブレません。
「社長、コレ(逸品)どうします?」スタッフが尋ねました。
「●●様(お客様)の次のご来店時にお返ししよう」即答でした。
この場合、大量のお品物を「包括で」お買い取りして承諾を得ている
弊社は、このままお客様に告げなくても違法とは言い切れません。
「査定品の山」を指差し、■円で買いますと言って成約していますから。
ただ、このお品物がある事も、当然この逸品にお値付けしなかった事も
お客様に申し訳ない気持ちで一杯になっていまして。
「原価0円」で仕入れを起こす気には到底なれませんでした。
翌日(つまり今日ですね)、ご来店頂いたお客様に無事返却。
お客様、存在も忘れていたその逸品を見て、たいへんお喜びでした。
ああやっぱり、正しい事こそが大切だ。儲けなんかその次だ。
逸品、お買い取りできなかったけど(全力査定したけど買取不成約)。
欲しかったなあ…。
by kinkenya-kobutu | 2018-09-21 23:53 | 古物商としての葛藤 | Comments(0)