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「猫の皿」って話、ご存じですか?

一昨日フジテレビでやっていた「ENGEIグランドスラム」、
皆様はご覧になりましたでしょうか。

無類のお笑い好きの私と致しましては、昨今殆ど無くなった演芸番組にあって、
演者の並々ならぬ気合のこもったネタを見れるのは何よりの「ご馳走」。
今回のノブ独断MVPは、スピードワゴンさん。オリジナリティが半端ない。
ご興味のある方は「Youtube」等でどうぞ。

本題。
この収録回の大トリは六代目三遊亭円楽師匠でした。
今までに桂三度さんが出ていた筈だから、落語家初ではないけれど、
漫才・コント中心のこの番組でこんな大御所が出るのはリスクが大きい気がします。
ほぼアウェーの中、果たしてどんなネタをするのか。

「猫の皿」というネタでした。
恥ずかしながら私はこの話、存在すら知らなかった。
なぜ「恥ずかしながら」なのか。それはこの話の主人公が古物商だから。
「旗師」と呼ばれる、今も存在する古物商の一形態です。
ただし、現代の“旗”と江戸時代のそれとは少々意味合いが異なります。
現在の旗師はプロ市場を流れ歩いて、安い市場から仕入れ、高い市場で売る人の事。
一方江戸時代、落語で出てくる旗師は民間人のお宅を訪ね回り口八丁手八丁で買い叩き、
プロに転売する連中を指します。
「出口(売り先)」は同じプロでも仕入れ先が違う、
つまり今の旗師は民間人から不当に安く買い叩く事はしません。
(プロから安く買おうとは、めっちゃします 泣)
落語で出てくる旗師は、いわば悪役の立ち位置ですね。

内容はあえて伏せます。興味あるかたはそれこそYoutubeで。
いやあ、最後の最後まで「下がり(オチ)」が読めなかった…プロなのに悔しい。
聞けば、ああなるほどと納得できます。
主人公の旗師と自分が被る一部分があったので、特に同業者様がたにオススメですよ。

by kinkenya-kobutu | 2016-09-19 23:58 | 古物商としての葛藤 | Comments(0)