振り回されるだけ振り回される
「空気と間合い」により、絶対売らない「額を聞くだけ」の感じと見て取れた。
どちらにせよ成約しないなら、目一杯お値つけして「そこそこ頑張る店」のアピールを
しておく方が吉と、慎重に査定価格を出させて頂いた。
で、やっぱりお買取りはできない。ここまではよくあるお話。
「ああ、これはいいわね」
次にお客様が目を付けたのは、先日私がお買取りして店頭に並べていた商品。
声を掛けられた時点で、(あっ)と心で唸ってしまった。
「これもいいわね」
そして副責任者のH君に言ってショーケースから出したモノ。
実はこのふたつ、私があえてお安めにつけた超お買い得品。
「店には(掘り出し物)が要る 宝探し的要素必要」と同業者様から言われてたので。
まさか、この店内に2つしかない「超激安」をピンポイントで探し当てちゃうのか…。
「いくらになる?」
いやあ、これ激安なんでそんな勉強できないですよ。無理ですってば。
…
…
…
(これからいっぱい買取品持ち込むから)と口説かれ、結局お客様の言い値で販売。
完敗…というかボロ負け。
今にして思えば、逸品の査定は購入時まけさせる「撒き餌」だった。
何故査定時に気づかない。
買い慣れてるお客様はこれだから怖い。最初に勤めた会社の社長の言葉を思い出す。
「安く売ることは誰でもできる、きちんとした値段で売る事こそプロの仕事」
ということはまだプロじゃないということか、古物商18年目なのに…。
by kinkenya-kobutu | 2013-07-28 09:42 | 古物商としての葛藤 | Comments(0)