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基本は同じ

ちょっと前何かの媒体で、「バイク王」のことに触れている話を見ました。

CMをバンバン打って、買取専門で一般販売していないのに何故やっていけるのか。
確かそんな内容だったと思います。
答えは(私も古物商の端くれなんで分かってはいましたが)一般販売してないからです。
トンチみたいですね。

確かに、プロに売却する(業者間販売)は一般のお客様に販売するより利益が薄いです。
(転売業者側にも利益が要るから)
ただし「一般販売」は、「買取」と同じぐらい手間がかかり、なおかつ時間も掛かります。
この「時間」がポイントでして。

原価1万円の古物商品があるとしましょう。
これを店頭に置いて、2ヶ月目にお客様が2万円でご購入されたとします。
粗利額は1万円ですよね(月5000円の儲け)。

ただこれを1万2千円の高額買取でかき集め、入ったらすぐ1万3千円でプロに流し、
それを1ヶ月20個繰り返せば粗利は月2万円になります。
この高額買取での「かき集め」には多量の広告宣伝が欠かせません。

今は1万円の話をしましたが、バイク王に限らず「回転力」に重点を置く買取専門店は
これを常時何億単位(何十億か)でグルグルやっているんです。
10億円の在庫を抱えてたら、たとえそれが近い将来倍になろうとも、
その10億円は売却されるまで「新たな買取資金」にはなりません。
銀行からお金を借りるのもひと苦労ですしね。
だからこのビジネスモデルは資金が少ない「開業直後」でも効果を発揮します。
資金が在庫ポジションに偏りすぎて新たな買取を断るのは勿体無さすぎですから。

金券ショップにもこうゆうタイプ、あります。
一般のお客様からは買うだけ、販売はしない。ただし思い切り高額買取で。
同業者に原価ギリギリで売る。
そのストイックさを心意気に感じて同業者さまが集まる。
ネットワークができあがると各所の「好み」「得意不得意」が分かる。
お店が「不得意」なものを引き取ってあげて、別の「得意」なお店に売る
(ここでやや厚めに利益を取る)。

たぶんバイクにも、地域差や店の得意不得意があるはずです。
客注(お客様たっての注文)ならぬ業者注とかもあったりするでしょう。
バイク王さんは、プロオークション売却が多いみたいですが。
プロオークションは私も他業種で参加することがありますが、
結構高く取引されますよ。
だってプロばかりの現場で「自社店舗で100%売る自信がある」と思う商品を
他社に譲ってもいいとは誰も思いませんから。
まさに「猛獣の檻に放り込まれた生肉」状態。そらバイク王さん儲かるハズですわ。


…何で私は、頭ではちゃんと理解してるのに実践できないんだろう。

by kinkenya-kobutu | 2009-09-22 09:13 | 古物商としての葛藤 | Comments(8)

Commented by しょうじ at 2009-09-22 10:46 x
僕もその記事どこかで読みました。
でも・・・僕には不向きで楽しみが少なすぎだなっと・・・(^^;)
やっぱり店頭でお客様がお探しの券を見付けて喜んで頂ける、これが何よりも嬉しいですし(^^)
ちょっと古いですが「スーパーの女」を観た時はすごく感動し憧れました。。。
Commented by kinkenya-kobutu at 2009-09-22 21:26
↑ 薄利多売は商売の基本…なのですが、ちょっと余裕がないような気もしますね。
   言うは易し…でも実践となると難しいビジネスモデルです。
Commented at 2009-09-22 21:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kinkenya-kobutu at 2009-09-23 08:41
↑  まさにそう。
   この形態の商売を実践するには、「損切りの決断」が欠かせません。
   できない人は99%以上失敗するでしょうね。だから私は100%損しそう…。
Commented at 2009-09-23 22:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kinkenya-kobutu at 2009-09-25 09:00
↑ 確かに、それ意味ない。
Commented at 2009-09-25 09:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kinkenya-kobutu at 2009-09-25 09:53
↑ 借入が多いと口を挟む回数も多いでしょうね。